BLOG

デジタルマーケティングにおける、2017年振り返りと2018年大予想

デジタルガレージのウェブ広告代理事業にて営業&コンサルを担当している川口と申します。遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。2018年もよろしくお願いします。

年明けなのでダイレクト領域を中心としたウェブ広告業界における2017年の振り返りと2018年の動向を予想してみたいと思います。2017年の最も大きなトピックスは、今後ウェブ広告のあり方を大きく変えていく可能性がある『アドフラウド』『ビューアブルインプレッション』『ブランドセーフティ』というワードが一気に注目を浴びるようになったことだと言えます。 

これらのワードは「P&Gの最高ブランド責任者によるウェブ広告における数字の不正や不透明さに対する批判」や「世界的な広告会社アバスはブランド毀損リスクの高さを理由にGoogleやYouTubeへの広告出稿をイギリスでは全面的に停止」といった海外の動きをきっかけに、日本国内でも広がりました。

ブランディングやO2Oではなく、コンバージョンを追求するダイレクトマーケティングの領域に関して言えば、以下のトピックスがインパクトが大きかったです。
 

=====================
7月 消費者庁は、LPやサイト上の体験談の掲載について打ち消し表示(例:個人の感想であり、効果には個人差があります)をしていたとしても、内容によっては景品表示法に抵触する可能性があることを明確な規制はないが示唆。これを受けて、媒体のLP上の体験談に対する審査基準が厳しくなりつつある。

9月 iPhoneなどに搭載されているSafariブラウザに、Inteligent Tracking Prevention(ITP)と呼ばれるトラッキング防止機能が追加。サードパーティのCookieをもとにした広告配信や成果計測に少なからず影響を及ぼす結果になった。

11月 消費者庁は住宅トラブルの解決サービスを提供する事業者に対し、「比較サイト」を自作自演していたとして、景品表示法違反(優良誤認)で再発防止などを求める措置命令を下す。これを受けて、某大手ネット専業代理店が比較サイトを広告のリンク先にする手法から事実上撤退した。

12月 Googleが医療や健康に関連するサイトの評価方法をアップデート。具体的には、病院などの医療機関や医師のサイト、国や官公庁のサイト、メーカーや大手通販サイトなど信頼性の高いサイトは順位を上げたが、逆に質より量を重視したメディアや個人サイトは軒並み順位を落とす結果になった。
=====================

これまで業界全体がコンバージョン至上主義で突っ走ってきた結果、一部で消費者への配慮を欠いた手法が横行していました。そこに対して、2016年頃からメスが入りはじめ、2017年は業界の健全化が更に進みました。今後は広告主や広告代理店サイドもこの動きに対応していく必要があります。

ポジティブなトピックスでいえば、YCD(Yahoo!コンテンツディスカバリー)やアウトブレインといったレコメントウィジェット型のネイティブ広告の普及により、準顕在層や潜在層のユーザーに対してECサイトやLPの前にコンテンツを接触させることで、広告効果が大きく向上することを改めて実証できました。

これらをふまえて、2018年の動向を予想をしてみましょう。


■予測1 2018年以降は「」の重要性が更に増す 

今更言うまでもないことですが、消費者にとって『広告』が嫌われる時代だからこそ、ECサイトやLPにランディングさせる前にどのような『コンテンツ』に接触させるかが、今後もウェブマーケティング成否の肝になるでしょう。別の見方をすると、媒体が保有する広告の自動最適化機能がより高度化していく中で、広告代理店の役割として『コンテンツ』開発の比重が高まると言えます。

グレーではありましたが有効であった比較サイトという手法に関して、今後実施リスクが高まる中、それに代わる手法(法的かつ道義的にも問題の無いもの)も求められると思っており、その期待にも応えなくてはいけないと考えています。

昨年から注目を浴び始めているライブコマース※1についても、LPやECサイトの前に情報を見せるという意味では『コンテンツ』と捉えることができ、今後本格的に広まると予想されます。また、個人的にはダイレクトマーケティング領域においても、イマーシブコンテンツ2が検証という意味合いも含めて利用が進むと見ています。
 

※1 タレントやインフルエンサーがライブ動画を配信し、視聴者はリアルタイムに質問やコメントをしながら商品を購入できるという新しいEコマースの形。先行する中国では既に2時間で3億円を売り上げるようなインフルエンサーの実績も出てきており、日本でも関連するアプリが続々とリリースされている。

※2 イマーシブとは「どっぷりつかった、実体験のような」という訳。具体的には、まるで自分がその場にいるかのような錯覚を味わえるようなHMD(ヘッド・マウント・ディスプレイ)を用いたVR(仮想現実)映像や、記事を読み進めている途中で、記事に連動して画像の大きさが変化したり、動画やインフォグラフィックを表示させたりすることで読者を引き込み、最後まで読み切らせるようなコンテンツを指す。


■予測2 アフィリエイト市場の縮小と形態の変化

 前述の通り、Googleが医療や健康に関連するサイトの評価方法をアップデートしたことで、健康関連のアフィリエイトサイトが軒並み検索順位を落とし壊滅的な状況になっています。また、今後は健康関連以外のダイレクトマーケティングを代表するジャンル<コスメ・脱毛・育毛・エステ・ダイエット>においても、同じ消費者保護の観点で信頼性の低いアフィリエイトサイトは順位を落としていく可能性があります。

このような流れを受けて、健康ジャンルに加え上記ジャンルにおいても、今後はアフィリエイト媒体からの獲得減少を覚悟しておく必要があります。広告代理店としての立場で言うと、信頼性と権威性が担保された優良なアフィリエイト媒体が出現してSEOを席巻することを期待したいですが、Googleのアルゴリズムに大きく依存してしまうリスクを考慮すると、ハードルがかなり高くいのでチャレンジをする媒体は少ないと考えています。

ただし、該当ジャンルのアフィリエイト市場が完全に無くなるわけでなく、媒体の集客手段がSEOから運用型広告へのシフトが予想されます。これによるデメリットは「アフィリエイトで獲得出来るユーザーの質の低下※1」と「報酬単価(CPA)の高騰※2」です。いずれにせよ、多くのジャンルにおいてアフィリエイト広告を獲得の主軸とするプランニングの場合はあらためることを余儀なくされるため、早めの方針転換やリスクヘッジが必要です。

※1 同じアフィリエイトであってもユーザーの媒体への流入経路が異なることで、獲得出来るユーザーの質(通販であれば、定期への転換率やLTV)が大きく異なる。一般的に検索経由のユーザーより、ネットワーク広告などの運用型広告経由のユーザーの方がユーザーの質は下がる場合が多い。

※2 集客コストが実際に発生するため(厳密に言うとSEO対策費用より運用型広告に投資する金額の方が高い場合が多い)、運用型広告で集客する媒体の方が高い報酬単価を要求する場合が多い。


■予測3 認知&獲得の統合デジタルマーケティングのニーズ拡大

私はマネージャーとして各案件の動向を管理していますが、2017年は全体的な傾向として、ダイレクト系の広告主様においても「獲得だけでなく認知施策の提案をしてほしい」という依頼が増えました。これには以下の背景があります。

① WEB広告に力を入れてきた結果、これまで右肩上がりであった獲得数が頭打ちになってきている

② ①の事象を受けて、これまでは認知施策についてはオフライン中心で実施してきたが、オンラインでの実施の必要性を感じはじめている

これまでのように認知と獲得を切り離して考えるのではなく、今後は「獲得の状況を理解した上で認知施策をどのように最適化させていくか」や「認知施策と獲得施策の連動性」をテーマに、認知施策と獲得施策の統合デジタルマーケティングを高いレベルで提供していく必要があります。弊社としても2018年はこの点を重要テーマの一つとして取り組んでいきます。

また、オンラインでの認知施策のニーズが増える一方で、認知施策としてまだなくてはならない「テレビ」への投資を最適化し、『テレビ×デジタル』統合管理による動的アロケーションを実施したいというニーズも拡大し、そのためのツールやサービスも普及していくと思われます。


■予測4 2018年はLINEを使ったCRM普及元年になる 

昨今の消費者のメール離れやLINEの運用型広告であるLAP( Ads Platform)で獲得するユーザーの獲得効率は良いが質には課題がある(通販の場合、LAP経由で獲得したユーザーはその後の定期コースへの転換率が他媒体経由と比較して低い場合がある)という背景から、LINEを使ったCRMの必要性が叫ばれていますが、その導入ハードルの高さから特にダイレクト系の広告主様ではまだ普及が進んでいない状況です。

導入のハードルを上げる要因のひとつは、LINEでステップメールのようなOne to One マーケティングを行う際に、導入ハードルやコストが高い「LINEビジネスコネクト」の契約が必要であることでした。そこで弊社では「LINEビジネスコネクト」よりも導入ハードルやコストが安い「LINE@」を活用し、ビジネスコネクトで実施できることと類似の施策を実施できる、LINEメッセージング配信サービス「CONNECT BAY」を活用し、商品化しています。(この点が今年LINEを使ったCRMがブレイクする理由です)ご興味のある方は是非お問い合わせください。

参考: ゲームアプリのリテンション施策を支援する セグメント別LINE配信サービス「CONNECT BAY for Game Apps」を提供  http://dgmt.garage.co.jp/news/release/connectbay/

それでは、本年もどうぞよろしくお願いします!

 

 

 

興味をお持ちいただけた方は、まずはお気軽にご相談ください。 お問い合わせ
Share this Post:

Posted by 川口 俊信

マーケティングテクノロジーカンパニー
パフォーマンスマーケティング本部 ダイレクトマーケティング部 グループマネージャー
大手通信インフラ企業にて10年にわたりネット関連ビジネスに従事。2010年にデジタルガレージ入社後は、健康食品・通販コスメといった単品リピート通販の事業立ち上げフェーズの広告主から売上100億円の規模の広告主までを10社以上担当。コスメ・健康食品をはじめとしたダイレクト領域のデジタルマーケティングに関するノウハウについてはDG随一。

関連記事

COMPANY PROFILE